トンネル地山調査(途中段階)
前回の設問の続きで、施工途中段階で調査を行う場合の適用と留意点を述べる問題です。
必ずしもトンネルに限らないのかも知れませんが、トンネルでは施行段階での調査が実施されます。これは他の土木構造物に比較して、トンネルが特に高額の建設費を要する事と、地山そのものが構造物を構成する事が理由になっていると思います。
事前調査では、地質情報は地表面や直径十センチメートルにも満たない調査孔からしか得られません。これに対して施工段階調査では、トンネルの坑道そのものからも地質情報が得られるため、その情報量は膨大です。事前調査と、この坑道での情報を総合する事で、より切羽前方の地質状況の信頼性が向上します。
例えば、トンネル地山の硬軟を判断するのに弾性波探査という調査を実施することがあります。発破などで人工的に振動を発生させ、振動の伝わる速さで地盤の硬軟を推定します。事前段階調査では、地表面で発生させた振動を地表面で測定する他ありません。
結果として土被りの厚い部分の信頼性は、やや低くなります。他方、施工段階では坑道内(特に切羽)の掘削振動を地表面で測定するなどのオプションも使えるようになりますので、信頼性が向上します。
その他、施工途中段階での調査では、切羽から先行ボーリングを掘る事により、切羽のすぐ前方の状況を確認することがあります。破砕帯などがあり、被圧水が存在する可能性がある場合など、これをせずに突発湧水が発生すると、被害が甚大になることがあります。
カテゴリー:試験の解答例(平成19年度出題より)
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