京都議定書
1997年に締結された京都議定書では、先進国主導、排出量取引、クリーン開発メカニズムの三つが大きな原則になっています。
先進国主導とは、炭酸ガス削減を先進国が率先して行い、開発途上国には義務を負わせないという原則です。言うまでもなく炭酸ガス削減は経済的に負担となりますから、これから経済成長したい途上国にとって削減義務は負いたくないという主張はわからないでもないです。
しかし、この原則を理由に排出量世界一のアメリカは批准を拒否した訳です。先進国と途上国間の一種対立を助長した形になっています。
炭酸ガス削減問題については、もう一つの対立軸が見られます。一つはアメリカ・中東を中心とする産油国グル-プ。それから南米を中心としたバイオマス輸出国グループ。そしてヨーロッパ・日本などの代替エネルギー(主として原子力)推進グループです。
産油国グループとしては、炭酸ガス削減を契機に一次エネルギーが石油から他のエネルギーへ移行することは容認し難い事態です。一方バイオマス輸出国側としては、効率の良し悪しはともかく、現時点で最も移行しやすいクリーンエネルギーを自負しているのですから、自然と炭酸ガス削減に積極的な態度となります。これにEU・日本が絡んでトリレンマ(三すくみ)の対立軸が展開されています。
日本は京都会議の開催国という立場もありますし、強力なリーダーシップで対立を緩和させるよう働きかけることが期待されます。
技術士試験には、こうした政治的なトピックの部分も出題されます。応用理学部門でももちろん出題されますので、日頃からこうしたトピックにアンテナを張っておくと良いですね。
カテゴリー:地球温暖化
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